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2008年6月18日 (水)

出会い-パラフィン

パラフィン (paraffin) とは、炭化水素化合物(有機化合物)の一種。炭素原子の数が20以上のアルカン(一般式がCnH2n+2の鎖式飽和炭化水素)の総称である。パラフィンが指し示す範囲は広いので一般に使用される場合、ある特定の範囲を指していることが多い。もっとも一般的な用いられ方としては、パラフィン類を原料として製造されるパラフィン紙などがある(詳しくは用途を参照)。日本では用いられないが、英国南アフリカでは、灯油を指す言葉として一般に用いられている。非揮発性の精製した飽和炭化水素の混合物の総称。有機化合物の分類のひとつ(*1)。 有機化学での分類としては、炭化水素化合物でアルカン (alkane)(アルカン族)と呼ばれる(化学式ではCnH2n+2(アルカンの一般式)とあらわされる)物質の中で、n、つまり炭素原子の数が20以上のものを指す総称(物質をグループ分けするための名称)。または「パラフィン系」「パラフィン類」という分類はこの意味に基づく。アルカンとは、C−H、C−C 単結合(飽和結合)からなる鎖式(鎖状)構造を持つ「鎖式飽和炭化水素化合物」のこと。石油を精製してできる石油精製品メタンエタンプロパンなどの仲間である。

パラフィンは直鎖型の分子構造をもつノルマルアルカン(ノルマルパラフィン)、分岐(枝分かれ)をもつイソアルカン(イソパラフィン)、環状のシクロアルカン(シクロパラフィン)の3種類に分類される。

通常パラフィンという場合はノルマルアルカンを指す。通常パラフィンは均一の物質ではなく「構成する炭素鎖」がさまざまなものが混ざっている。パラフィンのなかで炭素鎖が長いものを多く含むものは固体状で、「石油ワックス」と呼ばれる。 一方、炭素鎖に短いものが多く含まれるものは常温常圧で液状であり、「流動パラフィン」(liquid paraffin) と呼ばれる。

揮発性が非常に低く化学的な安定性が高い。熱を伝えにくい。常温で液体または固体。精製度の高いパラフィンは無色。

良質のパラフィンは電気的に非常によい絶縁体で、電気抵抗はおよそ1017 Ω。テフロンとして知られる素材以外にはこれ以上の絶縁体はない。

無味無臭。ろう状の固体。融点は約47~65 ℃。には不溶であるが、エーテルベンゼンエステル類に溶解する。パラフィンはほとんどの化合物に対して反応性が低いが、着火すると速やかに燃焼する。

石油ワックスは、(ろう:ワックス)と役割が似ているが、化合物として分類した場合に蝋は高級アルコール類となる。

常温では無色の液体で非揮発性。わずかに臭う。水には不溶。第3種有機溶剤で引火性があり危険物である。化学的に安定な物質で、通常の条件では酸化を受けない。乳化しやすくのびや浸透性に優れる。純度は紫外光の吸光度により計測される。

流動パラフィンには多くの呼び方がある。ヌジョール (nujol)、ミネラルスピリット、ミネラルターペン、ホワイトスピリット、ホワイト油、白色鉱油、石油スピリット、ミネラルシンナー、ペトロリウムスピリット、水パラフィン、ミネラルオイル、ミネラルオイルホワイト、医療用パラフィン (medicinal paraffin)、パラフィンファックス、saxol、USP mineral oil、adepsine oil、Albolene、glymolなど。

工業用ガソリンの一種、塗料の材料として用いられる。油性の汚れを落とす効果にすぐれるため化粧品にも利用される。医薬品添加物および食品添加物に使用されるのも流動パラフィンである。食品衛生法上では、「パンのデバイダー油(離型剤)」としてのみ使用が許可されている。下剤にも使用される。

パラフィンは、石油に含まれ、分留によって取り出される。重油、アスファルトも炭化水素を含み、広義でのパラフィン類に含まれるが、これらは精製度合いが低くカーボンやその他の挟雑物を含有してため黒褐色を有する。また、蒸留精製する温度の違いで灯油などの燃料、流動パラフィンと石油ワックスは作り分けられる。

食品衛生試験に合格したものは固形食品を直(じか)に包む事が許可される。

日本では、食品衛生法上、石油系ワックスに関する品質規制はない。(『流動パラフィンは化学的合成品ではないので、食品衛生法第六条に基づく指定の必要がない』とされている)。食品包装全般に使用されるワックスの品質をワックス業界が自ら管理することを目的に日本ワックス工業会が基準を制定している。

食品工場で使用される機械(たとえば製パン機では生地を分割する分割機)の潤滑油として従来、流動パラフィン(鉱物性オイル)が使用されていた。しかし、流動パラフィンの発がん性が議論されるようになり、現在では植物性オイルの使用が推奨されている。1970年からパンの製造過程におけるパン生地の自動分割機による分割の際、および焙焼(ばいしょう)する際の離型の目的に限ってのみ使用が許されており、パンへの残存量が0.10%未満だができるだけ少なくすることが望ましいと規定されている。厚生労働省行政情報昭和45年12月7日環食化第102号パンの離型剤でも植物性オイルが使用されるようになってきているが、しかしながら、流動パラフィンは耐熱性があり酸化されにくいため、まだ多く使用されている。日本においては、食品機械用潤滑剤の安全性に関する規格・規準はない。しかしBSE問題等で食の安全性の観点が重視されているため、食品業界では、製品の安全性について、HACCP等の手法も取り入れ、さまざまな観点で見直しが行われている。食品機械用潤滑剤の参考情報-食品機械用潤滑剤ガイド

食用として認められたパラフィンは、キャンディーの光沢をだす目的で使用されることがある。食用ではあるが消化されずに排出される。食用でないパラフィンには一般には油などの不純物が含まれており通常有害である。

日本では、食品添加物として認められているのは、食品の製造加工に必要なものとしてのその他項目としての流動パラフィンのみ。光沢剤その他では使用が認められていない。イソパラフィンが用いられる。これは水素添加ポリブテンともいわれる。分子量の小さなものは、軽質流動イソパラフィンとして一般的な油剤。高分子品は、粘度の高い油であり、接着性、艶出し効果があり、口紅等のメイクアップ製品の艶出し剤として使われる。昭和40年代前半、1960年代後半、数社の企業によりノルマルパラフィンから「石油たんぱく」が作り出され、コイ等で飼育実験がなされたが、消費者団体等から安全性への疑問から反対運動が起こり開発は中止している。世界的には、飼料や人の食料としてすでに実用に供されている。

英国南アフリカでは、灯油を指してパラフィンオイル (Paraffin oil)、または単にパラフィンと呼ぶ。一方、固形パラフィンはパラフィンワックス (Paraffin wax)とよばれる。

日本での灯油は炭素数 9–18のもの。炭素数 17以上は残油と呼び、そのうちパラフィンは炭素数20以上のものをいう。英国では炭素数 9–18のものをParaffin oilと呼んでいる。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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