出会い-カスピ海
カスピ海(ロシア語: Каспийское море、英語:Caspian Sea)は中央アジアにある陸地に囲まれた塩湖である。かつては裏海(りかい)とも呼ばれ、中国語では現在もそう呼ばれる。
この湖に接している国は、ロシア連邦(ダゲスタン共和国、カルムィク共和国、チェチェン共和国、アストラハン州 )、アゼルバイジャン共和国、イラン(マーザンダラーン州など)、トルクメニスタン、カザフスタン共和国である。湖の北から東にかけて中央アジアの大草原が広がる。ヴォルガ川、ウラル川、クラ川、テレク川などが流れ込んでいる。流れ出す川は存在しない。アゾフ海とマヌィチ運河によってつながっている。
面積は374,000 km²ある。海と湖の両方の特徴をあわせ持っているため、海とするならば世界で最も小さな海になり、湖とするならば世界で最も大きな湖となる。なお日本の面積は377,835km²なのでほぼ同じ面積に値する。
多くのチョウザメが生息し、その卵はキャビアとして加工されている。乱獲によりその個体数は減っており、専門家は数が回復するまで捕獲を完全に禁止することを提唱している。
カスピ海の水質や周辺諸国の境界線をどのように引くかということが問題になっている。国際法上、この水域を海とするか湖とするかで、沿岸各国の利益が変わる。
カスピ海で最も早く油田生産が始まったアゼルバイジャンがバクーを中心として一大石油生産地となっており、ロシア、カザフスタン、トルクメニスタン、イランでも探鉱が進められている。カザフスタンで開発中のカシャガン油田には日本含め大手石油企業が参加している。西欧へ輸出するために、地中海までBTC(バクー・トビリシ・ジェイハン)パイプラインが2006年に建設された。カスピ海は黒海や地中海と同様にテーチス海の名残である。大陸移動により550万年前に陸地に閉じ込められた。海水の塩分濃度が世界の海の3分の1なのは一度干上がり、塩分が岩塩として沈殿したためと考えられる。北部ではヴォルガ川などの流入で塩分が薄く、南部ではイランからの流入河川が少ないため塩分が濃いとされる。
カスピ海の水位は何世紀にも亘り上下の変動を繰り返してきた。ロシアの歴史家たちは中世における水位の上昇がハザール王国のカスピ海沿岸の町に洪水を引き起こしたと述べている。
カスピ海の海面は、19世紀にはおおむね海抜 -25~-26mで上下していたが、20世紀に入ると低下しはじめ1930年代には約2m弱と急激に低下した。その後、1977年まで海面の低下が続き、その後は上昇している。なお、この間、1980年にはカスピ海の海面低下を防ぐためカラポガスゴル湾を結ぶ海峡が堰き止められ、塩害など別の災害を引き起こした。
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